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ふるさと納税荒稼ぎの自治体四天王から見る財政力指数

ふるさと納税荒稼ぎの自治体四天王から見る財政力指数

 

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ふるさと納税で歳入を大幅に上げた4団体、国から特別交付税を大幅減額されてしまう

3月22日の閣議で国から自治体に年2回交付される特別交付税の交付額が決定した。

その中で、ふるさと納税の寄付金が多額になっている「大阪 泉佐野市」「静岡県小山町」「和歌山県高野町」「佐賀県みやき町」の4つの自治体は、交付税に頼らずに財政運営できる自治体と同じ程度の財政力と見なされ、特別交付税が大幅に減額されることになった。

以前から総務省は返礼率の良い、現金化のしやすいふるさと返礼品をする地方自治体に、なるべく「控えてくれ」と指導をしていた。

そして指導を受けてもなお、返礼率が3割超えの団体や地場産品以外を扱う団体は総務省ブラックリストで公開されていた。

 

 

 

そこで総務省は伝家の宝刀を使った。

見せしめが必要だったのだと想定される。(寄付額の多い自治体は他にもあるため、4自治体に絞るのは平等でない。

総務省とは・・・国の行政機関。主な仕事の1つに「地方自治の本旨の実現及び民主政治の基盤の確立」がある。これは要するに県を通じて地方自治体(市・町・村)の指導を行うことである。指導とはつまり政策を下すことであり、またそれに要する「金」を配分する事である。この金の配分は総務省の手のひらにある。そのため総務省のご機嫌を損ねると交付税が減ってしまうのだ。ご機嫌伺いの1つに天下り先法人の確保がある。首長(各県の知事や市長)、地方自治体監督機関の長、各種免許の認定団体などに総務省出身者が多いのはこれが理由である。

では総務省のご機嫌を損ねると各地方自治体はどうなるのであろうか。ニュースの続きを見てみよう。

上記4つの自治体は、交付税に頼らずに財政運営できる自治体=不交付団体の平均的な財政力を上回ると判断された。

つまり財政力指数を図る上で今回の歳入(ふるさと納税で稼いだ金)が基金(自治体の貯金)に回ると来年以降の財政力指数改善により、今後も普通交付税が減額される可能性がある。

ここが総務省のいやらしい所である。

 

 

石田総務大臣は閣議のあとの記者会見で、「財源配分の均衡を図る観点から行ったもので、過度な返礼品などを贈る自治体へのペナルティーという趣旨ではない」と述べた。

 

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> 意趣返しではない <
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これはあからさまに意趣返しなのだが、それは明言されない。なぜなら、もしこれが意趣返しであるならば特別交付税減額は一年限りで終わってしまう。意趣返しではなく財政力がよくなっている事が理由であれば来年以降も特別交付税を減らすことが出来るのだ。

これが総務省と地方公共団体との関係性である。地方分権(地方の仕事を増やす)はするが、交付税(仕事のために必要な金)は決して手放さず、国の政策方針を強制するのだ。

 

特別交付税?不交付団体?財政力指数ってなに?

そもそも交付税やら財政力やら、わからん!て話になるので簡単に説明。

 

交付税とは・・・地方公共団体の計画的な運営を国が保障することによって地方自治の本旨の実現と地方公共団体の独立性を強化することを目的とした財源の偏在を調整することを目的とした地方財政調整制度。本来であれば地方公共団体の税収入とするべき財源だが、団体間の不均衡を調整するために国が代理で徴収して再分配している。要するに地方自治体間で格差がありすぎると国としても困るんで最低限の行政ができるように資金を分配するおかね。あくまで国が地方に代わって徴収している地方税の性格を持つもの。

 

交付税は2種類あって普通交付税特別交付税がある。

  • 普通交付税は財政の状態を見ながらあらかじめ予想できるであろう内容で想定した交付税
  • 特別交付税は災害や事件などの予想のつかない内容に対して交付される交付税

 

この交付税、計算の基礎がクッソ細かいわりに、地方によってやたら雑な補正が入ってくる。

 

ちなみに今回の特別交付税には感情補正が多分に入っているはずである。

 

今回、総務省が言う「4市町の財政状況が、普通交付税を受け取る必要がない不交付団体に近い」という中での「不交付団体」とは普通交付税の算定をした際に「この地方公共団体は金あるから国から財源分配しないでいいな」という団体のこと。

ちなみに1741ある地方公共団体のうち不交付団体はわずか78団体のみ。

 

 

もらっていない地方公共団体は財政運営の健全な団体である。

一概に歳入が多いから財政が健全と言うわけでは無い点には注意。

上記の一覧表を見ればわかるが、交付税を貰っていないところは工場誘致の成功や原発などエネルギー政策の拠点、過密地帯で商業が活発な所が多いが、他に何も目立った産業が無い自治体もある。これにはインフラ資産が大きく影響するのだが、ここでの説明は省く。

さて、この交付税の算定基礎が財政力である。最近、というか今年から地方自治体の財務諸表のモデルが変更されて企業会計にならった内容となった。なので、細かく見ると過去のデータとの比較がとてつもなく面倒くさい

なのでここでは交付税に直結している、一番簡単な財政力指数の数値だけ見ていくようにする。

 

財政力指数とは・・・自治体の財政の強さを示す指標。1.0であれば収支バランスがとれていることを示しており、1.0を上回れば基本的に地方交付税交付金が支給されない。つまり財政力指数1.0を超えている団体が交付税不交付団体である。

財政力指数のランキングはこちら 財政力指数=基準財政収入額÷基準財政需要額

この指数を見れば自治体の財政運営が上手く行ってるかどうかが一目瞭然である。

 

そこで今回特別交付税がもらえなくなってしまった4団体の財政力指数を見ていこう。

小山町、泉佐野市、高野町、みやき町の財政力指数など

小山町・・・0.91、予算規模は約240億円。人口約19,000人。

集めたふるさと納税寄付金額は約249億円。返礼率4割のamazonギフトやクオカード等が人気を集めていた。

小山町「予算割れをしてしまうことになる。総務大臣から強く批判されていたので、ペナルティーがあるとすれば特別交付税だと考えていたが、厳しい結果として受け止めている」とコメント

 

泉佐野市・・・0.95、予算規模は約560億円。人口約100,600人。

集めたふるさと納税寄付金額は約360億円。返礼率5割のビール、肉などが人気。返礼品は地元産品以外のものも多い。paypayに影響を受けた100億円還元キャンペーンが注目を浴びた。

泉佐野市「総務省から、まだ正式な連絡は来ておりません。本市としては、このことを厳粛に受け止め、市政運営や市民サービスに影響を及ぼさないよう、しっかりと対応していきたいと考えております」とコメント

高野町・・・0.2、予算規模は約36億円。人口約3,000人。

集めたふるさと納税寄付金額は約73億円。返礼率51%の旅行ギフトカードが人気。高野町のパンフレットと一緒に送られてくる。

高野町長「特別交付税の使いみちは、地域医療や公共交通の整備など住民の生活に直結している。総務省が作った制度の中で、住民だけでなく観光客にもふるさと納税を還元するよう頑張ってきたにもかからず、特別交付税を減額するのは少しやりすぎではないか。今後の議論の中では地方自治体の意見も聞いてもらいたい」とコメント

 

みやき町・・・0.44、予算規模は約130億円。人口約25,500人。

集めたふるさと納税寄付金額は約72億円。返礼率は5割。旅行ギフトカード、amazonギフトカードが人気。

みやき町長「特別交付税の減額は想定はしていたが、事前の連絡はなく、余りに唐突で、なぜ4つの自治体が減額となったのか明確な基準を示すべきだ」とコメント

 

今回、国が決定した特別交付税の金額

泉佐野市:1億9500万円減って6200万円
小山町:7400万円減って0円
高野町:2億3300万円減って2000万円
みやき町:2億900万円減って200万円

 

各自治体の平成31年度予算が6月補正でどう変化するのかは注目に値する。

集めた寄付金額から経費分等を引くと自治体の歳入になるのは半額以下にはなる。しかしそれでも予算規模と比べると大きな稼ぎである。特に高野町は特別交付税は2億円減らされたが、予算規模とほぼ同額の歳入を得ることになる。

今後のふるさと納税の行方は・・・

投資クラスタにとってもふるさと納税の節税はとてもありがたいものである。だが来年度は返礼率が3割落ちする自治体ばかりになると思われるほか、地場産品以外への規制も強くなりそうだ。

今回の特別交付税減額を受けて、ふるさと納税のそもそもの設立目的自体に議論の方向が向きそうである。

 

 

ふるさと納税は本来、就職してふるさとの外にでてしまった納税者が「故郷の自治体に納税して応援」ができる制度として作られた。

そこで各自治体は制度が始まって以降、自助努力としてふるさと納税の担当部署を作り、税収を確保しようと頑張ってきた。その過程で競争原理が働き、返礼率はギリギリまで高くなっていったわけだ。そしてインプレッションを高めるため地元の企業以外の商品を扱うようにもなった。確かにここまでいくと行き過ぎなようにも見える。

 

しかし、今回の総務省の特別交付税減額という方針も、ふるさと納税の趣旨に反している。というかふるさと納税と特別交付税の関係は法律にも通知にも一切書いていない。つまり事後のルール変更である。

ふるさと納税は各地方公共団体が自助努力をして寄付金を集めることを奨励しようとする制度である。それが、寄付金を多く集めたという理由だけで特別交付税を交付しないなどとしてしまうのは地方交付税の趣旨を曲解した本末転倒の処分である。これでは努力せずにおとなしく交付金をもらっておくほうが得になってしまう。

 

出る杭を打つようでは、頑張って財政運営をするだけ損になるのだ。

ただ結局のところ両者がしている事は、両方ともふるさと納税の趣旨・地方交付税の趣旨に反している。ふるさと納税制度そのものの仕組みが後出しでの不満発言が多い、不完全なものだったといえる。

 

投資クラスタの反応


 

 


私もゴールデンウィークは ふるさと納税でもらった 旅行券で 旅行するつもりだよ!

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